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INDEX なぜ就業規則・人事評価制度は重要なのか?
    Ⅰ 組織にとっての就業規則・人事評価制度の位置づけ
    Ⅱ 制度化することがなぜ重要?
    Ⅲ 就業規則・人事評価制度は周知・運用・改善が要!
     
  企業を成長させる就業規則【構築の要】
    Ⅰ 企業を成長させる就業規則とは
    Ⅱ 企業を成長させる就業規則を検討する要素
    Ⅲ 企業を成長させる就業規則を構築する視点
    Ⅳ 就業規則の主な項目
    Ⅴ 企業を成長させる就業規則構築の要
     
  企業を成長させる人事評価制度【構築の要】
    Ⅰ 人事評価制度とは何か
    Ⅱ 企業を成長させる人事評価制度とは
    Ⅲ 企業を成長させる人事評価制度を検討する要素
    Ⅳ 企業を成長させる人事評価制度を構築する各制度の視点
    Ⅴ 企業を成長させる人事評価制度構築の要
    Ⅵ 新人事評価制度導入時の注意点
 
なぜ就業規則・人事評価制度は重要なのか?
組織にとっての就業規則・人事評価制度の位置づけ
  企業にとって重要な資源である「人」を活用するためには、就業規則や人事評価制度が重要となります。では、なぜ重要なのでしょうか?
それは、企業の目的(理念・ビジョン)を末端の行動にまで浸透させ、その目的達成に向けた組織としての活動力を維持・向上し、企業が成長していく為の根幹となる中長期的な制度・ルールが就業規則と人事評価制度だからです。
  根幹となる目的から、日々の活動方法(手順)までを階層に区分し、その位置づけについて図解いたしましたが、企業の目的を柱とし、全ての階層が連動するように制度構築を行うことが企業を成長させる要となります。
その、企業の目的の実現を支える重要な目標・方針・方法(手順)を具体的に制度として取りまとめたものが、就業規則と人事評制度なのです。
 
制度化することがなぜ重要?
   「組織」である限り、複数の「人」が共に同じ目的と方向性を共有し、連携をとって活動する必要があるからです。
私も数多くの企業様とお会いした中で、「企業理念は社長である自分が伝えているから大丈夫」、「わが社は暗黙の了解でみんな良く解ってくれているから」というお話を伺うことがありました。
  たしかに、現状でいけば良好な関係が維持されている企業様もございましたし、特に社長様と社員様との距離が近い規模の内はそれも成り立つ場合があります。ただ、そこには潜在的な不安要因が隠れています。

暗黙の了解や形骸化した制度による企業運営の不安要因
  暗黙の了解が壊れた時の修復が困難
  会社の将来に安心している場合、賃金が比較的安定且つ高水準である場合、携わっている業務が社員にとって非常に価値のあるものである場合は、たとえ長時間労働等があっても、暗黙の了解が社員のモチベーションを下げることなく維持される傾向があります。ただし、この好条件のうちに整備・制度化しておかないと、万が一業績不安が発生した場合、業務の効率化を図る必要や、人員調整が必要となった場合、賃金条件を引き下げる必要が発生した場合、行政による指導があった場合等に、一気にその暗黙の了解が壊れる為、労働問題が頻発し始め、優秀な社員が去っていく様になります。 
この状態になると、社員側は自分の権利を守ることに意識が行き、社員にも協力を仰ぐような社内体制の構築について反発し、会社の思う通りの組織体制を作ることもできないばかりか、その主軸となるべき社員がいないという状況に陥ります。

  働く上でのルールがないことによる採用力の低下・社員モチベーションダウン
  この場合は主に就業規則に関することですが、実態に即した就業規則がない場合、社員の定着率が低い傾向があります。いい人材が採用できたと思っても「就業規則はありますか?拝見したいんですが。」「そんなこと気にする暇があったら仕事しろ!」というようなシチュエーションがある場合、採用した社員が不安を感じ、やる気がそがれるケースが意外に多いです。最悪の場合能力を発揮しないうちに早々に転職してしまいます。経営側に言うか言わないかに関わらず、意外に社員間で話していたりします。特に以前大きな会社で能力を発揮していたような人材を、企業の発展の為に採用するような場合は注意し、採用後の定着までを考え制度構築を行う必要があります。逆に、しっかりした就業規則を作成している場合、小規模企業であっても「しっかりした企業だ」という印象をあたえることができ、社員も安心することから、定着率を高めることが可能となります。

  評価基準・キャリアパスへの不安による社員モチベーションダウン
  この場合は主に人事評価制度に関することですが、ある程度社員がいる場合、どのように働けば認めてもらえるのか、認められた場合どのような処遇を受けることができるのかについて具体的に示さなければ、将来への不安から「在籍」することにのみ終始し、会社への「貢献」の意識が低下する傾向があります。企業及び経営者としては当然「貢献」してくれる社員を望み、貢献してくれる社員が財産(資源)となりますが、単に在籍するためにだけ活動する社員が多くなると最悪の場合コストにしかならなくなってしまう場合があります。又、経営側として適正に判断し評価を行っていても、具体化された制度がないと社員側が「恣意的な判断で評価しているのでは」と勘ぐってしまうこともあり、企業と社員の間で意識のかい離が生まれ、企業への帰属意識の低下やモチベーションダウンを生んでしまう場合があります。

  企業ノウハウの流出・企業の業務スキルの低下
  企業での自分の将来に社員が不安を持ち、または企業に対する将来性に期待していないが、業務の専門性やその企業で学ぶことができるスキルに魅力がある場合、一定の期間で社員が回転していき、社員の長期の定着が望めない傾向があります。意識的に企業及び経営者がその状況を望んでいる場合を除き、短期間での社員の流出・採用のサイクルが継続しますと、企業の創業からの年数に関わらず、企業全体でのノウハウ・スキルの向上が望めず、積み重ねたノウハウやスキルを基に新展開を模索することが難しくなります。企業の保有するノウハウやスキルは、特許のような形でない限り「人」による部分が大きいのが実情であり、企業の根幹を支えるべき人材を良い関係を維持しつつ、企業に留まらせることが曖昧な社内体制のままでは実現できなくなってしまいます。

  降給降格・配置転換ができず、企業の人事権が大きく損なわれる。
  就業規則や人事評価制度がない場合、特に社員側への負担となる、降給降格や転勤等の配置転換を行うことができない状態となります。「できない」とは、企業が正当な理由で人事権を行使したり、企業が不利な状況とならない方法での降給降格ができないという意味です。就業規則等により労働条件として、降級降格のあることや転勤等の配置転換の対象である社員だということを明示しておかなければ、社員に拒否された場合適用できませんし、争いとなた場合は企業側が極端に不利な状況となります。又、降給降格の幅については、人事評価(人事考課)制度・賃金制度がしっかりと制度化されていない場合、企業側の判断がいくら正しくとも、労働者側が不当な扱いであるとして争いとなったら、企業側の主張が認められることが難しいのが実情です。極端な例ですと、就業規則や人事評価制度が全くなく、労働契約書さえかわしていない、給与も固定給一本であるような場合、降給降格も転勤も、企業側は命令できないこととなります。本来企業側(使用者側)の権利としてあるべき人事権が行使できないことは、組織運営として大きな弊害となります。

  懲戒処分や解雇などペナルティを与えることができない。
  まず、懲戒処分に関しては就業規則に定めがない場合、処分を行うことができません。つまりペナルティを与えることができない為、信賞必罰の「必罰」が行えず、組織の規律を保つ重要な方法を持つことができません。解雇処分に関しても、就業規則がない場合は、ほぼ出来ないといっても間違いありません。会社の中で問題社員がどれだけ発生するかにといえば、決して確率は高くなく、ほとんどの社員様はまじめに働いておられます。しかし、だからこそ万が一問題社員が発生した場合にしっかりと対処できる手段を整備しておかなければ、その問題社員を放置することとなり、他の社員様への悪影響や企業運営自体への弊害となります。かと言って、就業規則を整備せず無理やり懲戒、又は解雇を行うと、不当処分だと問題社員から逆に訴えられ、企業側の判断が正しくとも、企業側が負けることとなります。ですので事前の対策が重要となるのです。又、人事評価制度との関連性でいきますと、能力不足を理由とする解雇を行う必要がある場合に、しっかりとした人事評価制度があり、評価結果から長期的な能力不足や教育への不誠実が証明できれば企業側の判断が正当であると認められる強い理由となります。企業に貢献する社員様を維持増加させるには、逆の貢献していない、企業に悪影響を及ぼす社員が発生した場合の対処が可能な状況を整備しておくことも重要な要件となります。
   

  これらの不安要因を解消し、組織力を維持向上させ、企業の成長を継続的に行っていくには、就業規則や人事評価制度のしっかりとした制度化が不可欠なのです。

就業規則・人事評価制度は周知・運用・改善が要!
  これまでⅠ、Ⅱで就業規則と人事評価制度の組織にとっての位置づけや制度化の必要性について述べてきました。制度化の後で重要なのが「周知」「運用」「改善」です。

   
  周知
  制度化まではおこなったが社員への周知はしていない、評価を行う社員にだけ意味を説明しているというような状況では、せっかく制度化した意味がありません。就業規則に関しては周知が効力発生の重要な要件ですので言うまでもありませんが、人事評価制度についても企業理念やビジョンに基づき、組織全体の活力を生むために制度化するのであり、当然社員全員に制度構築の背景、方向性、ポイント、定義、基準等について周知することが必要です。

  運用
  制度化と周知まで完了し、あとは運用という状態となって、社内制度改革が大分進んだように感じますが、実は違います。この運用こそが最も重要なのです!就業規則や人事評価制の制度化は決して形作ることが目的ではなく、実際に稼働させる事を目的として行うはずです。せっかく制度化した就業規則や人事制度によって本当に会社を成長させていけるよう、特に管理者側の研修・教育や稼働状況のチェック・指導を怠らず、制度化当初の趣旨を維持し運用できる体制を維持向上させることが必要です。

  改善
  最後に改善です。改善には大きく2つあります。一つは制度自体について運用上の問題がある場合の改善です。制度化し運用状況をチェックするなかで、判断しにくい部分や実情とかい離していた部分があれば改善する必要があります。もう一つは理念、方針又は、ビジョン(将来計画)の変化や組織の変化にともなう改善です。就業規則や人事評価制度は中長期的な計画に基づき制度化していくものですが、当然永遠のものではありません。制度構築時点と比べ、組織が大きく変化しているような場合は改善を行う必要があります。どちらの理由に致しましても制度自体を運用し続けることができる状況にメンテナンスを行うことが重要となります。
   

企業を成長させる就業規則とは
  企業を成長させる就業規則とはどのようのものでしょうか?
それはズバリ!レベル2と3の条件を全て満たしている就業規則のことです!


  レベル1の就業規則[無いほうがマシ規則]
  極端な表現ではありますが、本当に無いほうがマシと言える状態です。まず、雛形で名前を変えただけというのは論外です。就業規則の中の条文は労働基準法だけでなく様々な労働関連法令、民法、判例などを根拠として作成します。ですので、専門家の協力無しに雛形を使用すると、何を根拠にその条文が成り立っているのかを知らないまま社内のルールとして適用していることになります。又、雛形はどの企業が使用しても問題とならないよう、当たり障りなく作成されております。つまり、労働者側のみが有利な規則としておけば無難に作れますので、企業側の主張や企業を守る規則にはなっているはずがないのです。次に自社で作成をしたが10年以上見直しをしていない場合ですが、毎年のように法令が改正されており、10年前は良かった制度も、現在では法令違反となるようなケースが非常に多く、知らずに法令違反となり労働者との問題が発生することがあります。又、10年以上となると企業組織の形態や、経営理念、将来への計画(ビジョン)も新たになっていると思います。実情と合わない規則は逆に企業の首を絞める場合があります。これらのケースでは早期の見直しが必要です。

  レベル2の就業規則[法対応・企業防衛対応規則]
  採用、在職中、退職という社員が必ず通るラインについてしっかりと整備されており、コンプライアンス面も対応済みの規則のことを指します。法対応と企業を守るための詳細部分までを制度化されている規則を作るには企業の実情を理解していなければ出来ないものですので、このレベルの規則が整備されていればひとまずは安心です。ただ、企業防衛のみに目を向けた制度設計を行いますと、どうしてもテクニック論が先行する傾向があり、会社を守るための制度部分ばかり注目され「信賞必罰」の「必罰」の部分は万全ですが「信賞」の部分がおろそかになることがあります。当然企業の状況によっては、まずは企業防衛先行で行う必要があるケースは多く、私もそのように対応したこともありますが、法対応・企業防衛目線での制度はあくまで企業成長に向けた「足場固め」の部分であり企業成長を促す全体を網羅したものとはなりません。まずは、このレベルまでの制度設計を行いつつ、その上で企業を成長させるために必要な人材とは、必要な人材にどのように処遇していくのかについても規則で網羅していけば、企業成長を促す規則に育てることが可能となります。

  レベル3の就業規則[企業成長促進規則]
  まさに「信賞必罰」を企業の状況に合わせて整備された就業規則のことを指します。レベル2の法対応・企業防衛対策は網羅したうえで、企業理念や将来へのビジョンを明記し、それに根差した制度設計を行うことによってはじめて出来る就業規則です。企業としては短期的なコストダウンと労務リスク発生防止に目が行きがちですが、それだけに目を向けず、企業に貢献する社員の処遇について規則として定めることにより、企業の「今」と「将来」を支え企業の成長を促進する規則が完成します。単なる人件費の圧縮や労務リスクを低減するだけでは組織の維持は出来ても成長を促すことはできません。経営者及び経営側と同じ目線で企業の発展を共に支えてくれる社員を貴重な財産(資源)として活用しつつ、万が一の問題発生を予防・対処できる。そのような制度がベストであると考えます。
   


  レベル1の状況から即座に脱却し、まずはレベル2までの整備を行い、レベル3の要素を規則に反映させることによって「企業を成長させる就業規則」の構築が可能です!

企業を成長させる就業規則を検討する要素
  企業を成長させる就業規則の構築に向け、
具体的に進めていくに当たり検討すべき要素が次の図の様になります。


  企業理念・企業ビジョン
  企業理念とは企業自体の目的とその行動規範を指します。将来への計画(ビジョン)とは企業理念に基づき、中長期的な将来の一定の時点に向け「こうなるんだ」という計画や到達点を指します。企業理念・企業ビジョン共に社員の人事戦略やマネージメントとの一貫性が重要となりますので、就業規則作成時にも反映させる必要があります。

  企業の現状と問題点
  企業の現状を改善できるものとするためには、現状把握と問題点を抽出し、分析することが重要です。企業内組織体制・各職種ごとの特徴・過去の労働問題・労働時間の状況・社員管理体制・現状規則の内容等について抽出し分析を行います。

  社員の構成
  社員の構成とは、社員の在籍年数、年齢構成、性別、雇用形態、階層別分布等を指します。同じ社員人数の企業であっても、社員構成の状況によってとるべき対策や就業規則の作成内容は大きく変わってきます。

  社会の情勢
  社会の情勢とは、経済や労働市場の動きや流れのことを指します。採用・賃金(給与)・労働時間等の対策を決定するに当たり必要となります。より良い人材を確保・定着させたり、どの雇用形態の労働者をどれぐらい割合で活用するかについて判断する場合にも活用できます。

  コンプライアンス
  法令順守を指しますが、広くとらえますと判例までを含めたいです。ただ、就業規則作成時においては、盲目に「コンプライアンス」を重視するのではなく、企業の現状を踏まえて、コンプライアンスと、違反となった場合のリスクについて判断を行い、企業としてとれる対策を決定していくことが重要となります。

  安全配慮義務
  安全配慮義務とは、労務の提供にあたって、労働者の生命・健康等を危険から保護するよう配慮すべき使用者の義務のことを指します。もともとは製造業などの身体的危険に対する対応がメインでしたが、現状は精神面を含めた広い意味での「配慮」が義務付けられるようになっております。定型的な基準がない分、危険の察知や潜在的リスクを発見した場合の対処法について検討する必要があります。

  CSR
  CSRとは、企業の社会的責任を指します。近年はCSRの範囲に社員の質の向上も含まれるようになってきました。単に労働問題発生による風評被害の発生防止に留まらず。企業にとっての「社員とは」という観点からの統制や社員の質の向上を図ることがその責任を果たすことの一つと言われています。

   


  企業を成長させる就業規則の構築には、これらの要素を多角的に分析・判断・決定し、企業毎に最適なもとをしていくことが重要となります。
企業を成長させる就業規則を構築する視点
  Ⅱで企業を成長させる就業規則を構築するにあたり、検討すべき要素についてふれましたが、これらの要素を検討した後、検討結果を基に就業規則として構築する上で必要となるのが、就業規則の構築に向けた視点です。
  企業(経営者)の考え・意見が反映されているか
  就業規則は固く言いますと、企業の維持発展に向けて組織の経営秩序を示し、維持するためのものであり、企業の持つ「人」という力を集団的、画一的に統制を行う事を目的とするものです。ですので、単に義務だから作るものでもなければ、単なる労働条件の羅列を行うものでもありません。企業の経営秩序を作るのは、経営者、経営層でありますので、経営者、経営層の考える企業理念やビジョン等、を規定に反映させましょう。

  経営者(経営層)が就業規則構築の主体者となっているか
  企業の在り方や将来について、一番考えておられるのは経営者、経営層の方々であります。又、就業規則は「使用者の支配的組織的機能に基づいて制定されるもの」であり、経営者、経営層側が構築する必要があります。確かに就業規則の構築には労働関係法令の知識が必要ですが、多少知識があるからと言って経営層に至っていない社員に作成を任せることは問題です。どうしても立場の違いに起因するかい離が生まれます。経営者・経営層が就業規則構築の主体となり、私共のようなコンサルタントがサポートを行い構築していくことがベストであると考えます。

  具体的且つ明瞭な表現で作成されているか
  就業規則が「就業上の規律と職場秩序及び労働条件についての具体的内容」を定めるものであり、経営者経営層から労働者へ明示する重要なルールブックですので、できるだけ具体的且つ明瞭な表現により作成する必要があります。ルールが明確でなければ、社員が会社で働き続けることに不安を感じ、モチベーションが上がらない、優秀な社員から退職していくなどの弊害が生まれます。又、一定規模以上となってきますと、社内ルールについての質問が直接経営者に来ることは少なく、管理職や総務部門に相談がくるようになりますが、この場合もルールが明確でない場合、管理職や総務部門自体の規則の理解不足や相談の度に経営層に確認を取らないと返答できないなどの弊害が生まれ、円滑な組織管理ができなくなります。

  社員行動を統制できるようになっているか
  CSRにもつながりますが、顧客が持つ会社のイメージは社員の日々の行動から出来上がる部分も大きいと考えます。社員の質の向上をはかるには、就業規則で社員としてとるべき行動・とってはいけない行動を定めておく必要があります。特に近年は飲酒運転による事故、個人情報漏えい、web上での企業批判等、社員の行動により企業イメージが損なわれるケースが多くなっております。ですので、日常活動上の問題から、法令違反や情報漏えい等まで含め広く社員行動に対する統制を図れるよう就業規則を構築することが良いと考えます。

  社員の働き方の実情に根差した管理体制となっているか
  企業の業種にもよりますが、一つの企業内に複数の職種が存在することが多く、その職種によって働き方の特徴は違ってきます。特に勤怠管理方法、労働時間制、賃金体系等については同じ企業であっても、各職種ごとに適しているかどうか判断する必要があります。事務職、営業職、製造職では求める成果も働き方も当然違ってきます。又、近年は小規模且つ他拠点の企業や在宅勤務者を活用している企業も多いことから、無理に一つの制度にまとめようとせず、それぞれの実情に根差した管理体制を構築することが良いと考えます。

  コンプライアンス対策がとれているか
  「就業規則」である限りはコンプライアンス対策は避けては通れません。ここで重要なことは「守るべきルール」と「万が一違反となった場合のリスク」の両面から検討することです。上場企業ともなれば、コンプライアンスレベルは高いものが求められますし、またその対策をとる体力も比較的あると考えます。ただし、中小企業の場合、コンプライアンスを盲目に達成しようと制度を構築しますと、結果的に企業自体が存続できなくなってしまうことも考えられます。ですので、リスクレベルが高いものから優先順位をつけ、まず「今」出来る対策と、中期的に「将来」あるべき対策を決定し、実行する必要があります。安全配慮義務についても同様のことが言えます。逆にこの点を無視してしまうと、それこそ企業の存続は果たせなくなります。

  信賞必罰の精神が制度に反映されているか
  人事評価制度と連動する部分もありますが、どのような働き方をすれば会社に貢献する働き方なのか、それによってどのような処遇(仕事・地位・権限・責任・賃金・福利厚生等)を受けることができるのかについて就業規則でも定める必要があります。逆に、どのような行為が会社にとって不利益となるのか、どのような社員が問題社員なのか、不利益行為を行った社員や問題社員にはどのようなペナルティ(懲戒処分・降級降格処分・解雇処分等)を会社として適用するのかについて就業業規則に定める必要があります。このプラスとなる行動・社員への処遇、マイナスとなる行動、社員についての処分を明確に定めることにより「信賞必罰」の制度となり、社員が安心して働け、企業を成長させ得る就業規則とすることができると考えます。

  不利益変更対策がとれているか
  労働契約法により不利益変更は「原則」として禁止です。ただし、内容変更の必要性、社員(労働者)の被る不利益の程度と代替え措置の程度、経過措置の有無、変更後の就業規則の妥当性を総合的に判断し、その制度改正に合理性があれば不利益変更は行えます。また、社員(労働者)の同意があれば、上記の条件に関わらず改正は可能となります。ですので、特に過去就業規則が過剰な条件であったり、実情と大きくかい離している場合の改正時には、不利益変更に当たるかどうかの判断と、当たるのであれば、不当な不利益変更であるとの判断を受けず、その改正が正当であると主張できるように対策をとることが重要です。
   

  Ⅱで抽出した要素を基に、就業規則を作成する際に上記の視点から多角的に検討し、構築していけば「企業を成長させる就業規則」を完成させることが可能です!
就業規則の主な項目
  就業規則の主な項目について、その意味とポイントを簡単にご紹介いたします。
  ※(正規社員に適用する規則を基本として説明しております。非正規雇用に関する事項については別途定める必要がある項目があることについてはご了承くださいませ。)

 
【1.前文】 大本となる企業の考え方を示す項目です。ここには企業理念、社員行動方針を明示します。どのような思いで企業を起こし、運営しているか、社員にどのように行動してほしいかということをここで表現し、その細目が就業規則の内容であるという位置づけです。

【2.総則】 就業規則の目的、就業規則の適用範囲(全社員なのか、正社員対象なのか等)、各雇用形態の社員の定義、遵守義務等を明示する項目です。

【3.人事に関する項目】
  採用に関する事項、試用期間に関する事項、転勤等の配置転換に関する事項、役職の任免に関する事項を明示する項目です。
   人事の項目では、特に採用と試用期間に関連する事項について注意ください。良い人材を企業に定着させるのも、万が一の問題社員発生を予防するのも「入口」である採用過程から本採用に至るまでの間が非常に重要です。
   また、最近は転勤等の配置転換に関するトラブルも増加傾向です。どのような場合に配置転換を行うのか、転勤の有無についても条件として明確にしておくことが重要です。

【4.服務規律に関する項目】
  企業理念及び社員行動指針に基づき、社員に「やってほしい事」「やってはいけない事」を明示する項目です。この項目が評価項目や、特には懲戒項目に連動してきます。
一般的な事項は次のようになります。


 
《服務の原則》 服務規律の原則を定めます。主に社内の縦と横の関係構築についての事項です。

《服務心得》 項目名のとおり心得を定めます。社員が行動するにあたってどのような心構えであってほしいかについての事項です。

《遵守事項(禁止事項)》
  具体的に、社員に「どのように行動してほしいか」、「何をしてほしくないか」について定めます。近年は細分化され、重要なものは他の項目に分割するケースが増えております。

《許可事項》 許可を要する行為を定めます。許可を得ず行動すれば違反となることについての事項です。

《車両使用関連》 営業車・自家用車使用がある場合に定めます。原則的なルールに関する事項を明記し、管理基準等の詳細は車両管理規程等に定めることが一般的です。

《セクシャルハラスメント・パワーハラスメント》
  いわゆるセクハラ・パワハラについて定めます。遵守事項の一部になります。
《情報漏洩防止》 情報漏洩防止について定めます。遵守事項の一部になります。基本的な遵守事項を明記し、管理基準等の詳細は情報管理規程等に定めることが一般的です。

《入場の禁止》 業務の遂行や、職場秩序の維持に支障をきたす恐れのある社員については就業を禁止することが出来ます。就業を禁止する事項について定めます。
【5.勤務に関する項目】
  主に、労働時間に関する事項、休日に関する事項、勤怠に関する事項、休暇に関する事項、休職に関する事項を明示する項目です。企業の実情に合わせ就業規則を構築するに当たり重要なポイントです。

 
《労働時間・休日に関する事項》
  始業就業の時刻、基本労働時間、休憩時間、変形労働時間制、裁量労働制、事業場外労働、宿日直、時間外労働、休日労働等を定めます。勤務のリズムやボリュームに合わせ適切に制度を定める必要があります。

《勤怠に関する事項》
  出勤時、退勤時の勤怠記録の方法、欠勤、遅刻、早退、外出等について定めます。勤怠記録の方法や欠勤、遅刻等の管理一つで労働時間数の判断は分かれますので、管理体制、取扱いの基準について明確に定める必要があります。

《休暇に関する事項》
  年次有給休暇、出産育児に関する休暇、公民権行使の時間、慶弔休暇等について定めます。近年は裁判員制度に関する休暇の取り扱いについて公民権行使の時間とは別に定めるケースが多くなっております。

《休職に関する事項》
  私傷病により業務に耐えれない状態となった社員を一定期間、休ませる為の制度です。通常であれば業務に耐えられない状態となれば、解雇要件に該当するところを、一定期間復帰できるかどうかの判断を保留し、社員の復職への道を作ることが目的です。ただ、以前と違い、身体的疾患による休職よりも、精神疾患による休職が急増しており、これに対応できる制度として導入しなければ、企業が過剰な負担を強いられる場合がありますので、制度化に際しては注意が必要です。
【6.退職に関する項目】
  自己都合退職に関する事項、定年に関する事項、解雇に関する事項、退職勧奨に関する事項、自然退職に関する事項等を明示する項目です。この項目の定め方如何によって、契約解除がスムーズにいくかどうかの結果が分かれます。労働問題発生防止の観点からもっとも重要です。

 
《自己都合退職》 労働者側からの意志により退職することを指します。
《定年退職》 自然退職の一つですが、双方の意志に関係なく定年時点で退職する制度です。ただ、高年齢者雇用安定法により60歳以降の雇用継続の義務化により、継続雇用に関する基本的事項もここで定めるケースも多くなっております。継続雇用に関する詳細は嘱託社員規程等に定めることが一般的です。

《解雇》 使用者側からの意志により契約解除することを指します。解雇には様々な条件や手順が必要であり、それらを網羅した制度とする必要があります。

《退職勧奨》 使用者側からの退職の勧めに社員が合意し退職することを指します。
《自然退職》 定年退職と性質は同様であり、労使双方の意志に関わらず、一定の基準に該当すると雇用契約が解除されるというものです。主に、休職期間満了退職や行方不明退職などが挙げられます。

【7.賞罰に関する項目】
  表彰や褒章に関する事項、懲戒に関する事項について定める項目です。表彰等に関しては特に制限がございませんので、会社としてどのような行為や状況について「褒め称えるか」について定め、それに付随する報奨金や商品についても明確な基準があれば定めます。
  懲戒に関しては、かなり重要な項目です。懲戒段階、懲戒項目を明確かつ詳細に定めるだけでなく、懲戒の手順等についてもしっかりと定めておかなければ、企業の判断が正しくとも、懲戒処分自体が不当となってしまうケースがあります。又、懲戒処分が適正に行われているかどうかによって、万が一の解雇処分を行う場合もその判断が大きく変わります。

【8.賃金(給与、賞与)に関する項目】
  賃金に関する項目です。賃金体系、賃金形態、支払方法、支給基準、支給額、勤怠に伴う割増賃金、控除等に関する事項等を定めます。一般的には賃金規程として別規程に定めます。非常に重要な項目ですが、別規程の項目として詳細は割愛致します。

【9.労働安全衛生・労働災害補償に関する項目】
  労働安全衛生に関する事項、労働災害補償に関する事項を定めます。労働安全衛生では遵守すべき原則や労働環境保持、健康診断や就業制限等について定めます。特に健康診断や就業制限等の定めは業種に関わらず重要です。特に長時間労働が常態化している企業であればこの項目は重視すべきです。労働災害補償については、使用者としての災害補償責任と労働者災害補償保険法に関する関係や、例外事項等について定めます。

【10.その他】 就業規則には労働基準法上、絶対的明示事項及び相対的明示事項があり、明示すべき項目の定めはされておりますが、逆に定めてはいけないものはございません。競業禁止に関する事項など企業の実情において定める必要がある事項については、明記しておくことが重要です。

企業を成長させる就業規則構築の要
 
最後にもう一度、企業を成長させる就業規則構築の要についてまとめます。

人事評価制度とは何か
  「人事評価制度」と表現していますが、他に「人事制度」「人事考課制度」「評価制度」などの類似の表現で同様の事について表現されております。
では「人事評価制度」とはどのようなものでしょうか?
人事評価制度は次の制度によって構成されております。(あくまで当事務所の見解です。)


  人事制度
  人事制度とは、組織体制として社員の階層、職位(役位)、職種の位置づけを定める制度です。階層、職位(役位)、職種ごとの定義と職責を定め、合わせて、各ポジションについての権限と責任を定めます。管理職では役職任期制や役職定年制についても人事制度の一部となります。

  評価制度(考課制度)
  評価制度(考課制度)とは、一定期間において、社員一人一人がその役割、責任、目標達成を果たしているかどうかを判定する為の制度です。評価体制、評価者、評価基準、評価方法、評価段階、各段階のウェイト等、評価結果を確定するまでの様々な取り決めを定めます。

  賃金制度(昇給・降給制度)
  賃金制度とは賃金分配に関する制度を指します。給与・賞与に関して、評価結果を基に、どの段階の社員がどのような評価を受ければいくら分配するのかということをルールとして統一する為の制度です。

  キャリアパス(昇格・降格制度)
  キャリアパスとは、昇進昇格制度を指します。何を、どれぐらいの期間、どれくらい出来るようになっていれば次の階層に行けるのか?また、近年は複数ライン制の人事制度をとられるケースも多く自分の望むポジションヘはどのようにすればなれるのか等、職務上のたどる道筋を制度化したものです。ただ制度として取りまとめるには、プラスの道筋だけではなく、何を出くなくなったり、やらなくなったりした場合の降格のラインについても整備することにより、良い意味での緊張感と、人事の弾力性を保つことができ、組織の活性化につながります。



企業を成長させる人事評価制度とは
 

では企業を成長させる人事評価制度とはどのようなものでしょうか?

それはズバリ!「職務」に対する「貢献」に連動した制度です。

社員が仕事に満足しモチベーションを高める為の大きな要因は、やはり職務の中にしかなく、賃金の額や労働条件の良さだけでは、モチベーションは維持できないからです。
これをハーズバーグの動機づけ・衛生理論を基にしますと次のような図になります。

  ※動機づけ・衛生理論とは…職務満足と職務不満足を生む要因に関する理論であり、満足を与える要因と、不満足を与える要因とはそれぞれ違う要因であるという理論です。


  動機づけ要因
  動機づけ要因とは、この要因が満たせば、社員が職務に満足感を覚えモチベーションを高めることが出来る要因の事です。この要因が不足しても職務の不満足を大きく生むものではありません。

  衛生要因
  衛生要因とは、この要因を満たせば、職務に対する不満の発生を防止することができます。ただし、この要因を満たしても職務に対する満足感が高まる効果は薄いです。

  どちらかに極端に偏った企業があったとすれば…
  どちらかの要因にだけ極端に偏った企業があったとすれば次のような組織となると考えます。

   
  動機づけ要因だけに偏った企業の場合 [個人事業主集団・労働問題内在型組織]
 
仕事の魅力とそのやりがいだけで繋がっている組織となります。小規模企業であれば、この形も一つかと考えます。ただし、この場合の問題点がいくつかあります。

「個」はそれぞれモチベーション高く業務を行っていても、組織としての「集」の力が発揮されにくいこと。
企業への帰属意識が保ちにくこと。仕事の興味はあるが所属している企業への興味は薄く、十分な経験や力が付けば退職してしまい、企業としてのノウハウが流出すること。

ほとんど、暗黙の了解で成り立つ企業であるケースが多く、万が一社員と労働条件で問題が発生した場合、企業側が非常に不利になること

個人事業主に近い働き方を放置してしまう傾向が強く、長時間労働が発生する可能性が高い。その為、万が一社員が倒れた場合、企業自体も倒れてしまうリスクを内在している。


   
  衛生要因だけに偏った企業の場合 [護送船団型集団・安定志向、権利意識偏重型組織]
 
コンプライアンスを重視し、社員の労働条件を高め、充分な賃金を支払い、社員はみな平等に扱い、企業の職場環境を改善し、社員同士もみな仲良しである。言葉だけ並べてみますと夢のような会社ですね。でもこの衛生要因だけでは、企業の活力を損なう問題がいくつか潜んでいます。

仕事なんて頑張っても、頑張らなくても一緒と考え社員のやる気が出てこない。
困ったときには、誰かがなんとかしてくれるだろう。最後は会社が面倒見てくれるはずといった、他への依存心が強まり、責任感が無くなる。

既存の業務はそれなりにこなすが、変化を拒む体質となり、挑戦心や向上心が無くなる。
今の労働条件にはすぐ慣れてしまい、仕事の在り方に関わらず、権利意識だけが増長し、さらなる労働条件の向上を求める傾向がある。その為、業績と労務コストが見合わなくなってくる。

社員同士の縦横の関係がなあなあになり、お互いに前向きな指摘をすることができなくなる。

 
あくまで極端な例ではありますが、それぞれの要因の違いをとらえ、組織的且つ活力のある組織とする為の人事評価制度を構築するには、この両方の要因をバランスよく整えることが重要です。
企業を成長させる人事評価制度を検討する要素
 
企業を成長させる人事評価制度の構築に向け、具体的に進めていくに当たり検討すべき要素が
次の図の様になります。

 


  企業理念・企業ビジョン
  企業理念とは企業自体の目的とその行動規範を指します。将来への計画(ビジョン)とは企業理念に基づき、中長期的な将来の一定の時点に向け「こうなるんだ」という計画や到達点を指します。企業理念・企業ビジョン共に社員の人事戦略やマネージメントとの一貫性が重要となりますので、人事評価制度に反映させることが必要です。

  企業の現状と問題点
  企業の現状を改善できるものとするためには、現状把握と問題点を抽出し、分析することが重要です。組織の状況と制度が合致しているか、企業が社員に求めること制度に整合性があるか、制度で形骸化している部分はあるか、企業ビジョン達成にむけた制度となっているかなどを抽出し検討いたします。

  社員の構成・カラー
  社員の構成とは、社員の在籍年数、年齢構成、性別、雇用形態、階層及び各階層分布等を指します。同じ社員人数の企業がであっても、社員構成の状況によって、あるべき人事評価制度は違ってきます。カラーとは表現しにくいですが「社員の雰囲気」をさします。問題とまではいかないが、経営者・経営層として感じている職場内の雰囲気も検討材料となります。

  各部門・職種の特徴
  部門の違いや職種の違いによって、企業として求める働きや貢献は違ってきます。また、その違いによって成果として生まれるまでのスパンも違えば、数値としてのわかりやすさも違ってきます。この特徴によって評価項目、評価段階ウェイトや賃金制度が大きく変わってきます。

  管理職の在り方
  組織管理体制上で必要となる管理職の位置づけについてです。古い制度の場合、役職と本来管理職に求めていることがかい離しているケースがあります。単に役職名で位をつけるのではなく、企業として求める管理職の在り方によって権限と責任を定め、本当のマネージャーとしての機能をはたすようになれば、組織力の強化が可能となります。

  就業規則との連動性
  人事評価制度も就業規則も組織の体制構築の柱となるものでありバラバラでは意味がありません。また、人事異動、採用、解雇、賃金に関する事項は特に就業規則との連動性が求められます。一例をあげれば賃金制度です。人事評価制度のみで賃金制度を構築した制度の場合、あくまで所定内の賃金の分配しか想定されていないケースがあります。部門・職種の特徴によっては、労働時間が比較的長く常態として時間外手当等が支給されております。ですので、人事評価面と労務面を統合して制度設計上検討することにより、連動性を生むことが可能となります。

  総人件費と世間相場
  総人件費管理と世間相場賃金のことを指します。いくら緻密な制度を構築しても、不要に総人件費が高騰するようでは、その効果は相殺されてしまいます。制度設計時は現状の総人件費を念頭にどのように職務と連動した形で配分するかを検討する必要があります。又、世間相場賃金はあくまで平均であり固執する必要はありませんが、モデル昇給ライン構築やキャリアパス毎の賃金想定ラインを設けるに当たり検討する材料となります。
   

  企業を成長させる人事評価制度の構築には、これらの要素を多角的に分析・判断・決定し、企業毎に最適なもとをしていくことが重要となります。
企業を成長させる人事評価制度を構築する各制度の視点
 


企業を成長させる人事評価制を構築するに当たり、各制度(人事制度・評価制度・賃金制度・キャリアパス)について、制度構築の視点(ポイント)と他制度との連動性を持たせるうえでの重要点についてご説明いたします。

  人事制度構築の視点
 
各階層、各職種の職務と職責について整理し具体化をされているか。
各階層、各職種について、業務面・内部管理面に関する権限と責任を整理し具体化されているか。
組織体系上、必要以上に管理職が多くないか。
営業活動上の肩書と組織管理上の管理職とは無理に統合せず、区分されているか
管理職が良い緊張感を持ち、職責を果たせる制度となっているか。
重要ポイント…
人事制度は経営理念やビジョンを達成するための組織体系を構築し、企業として何を求めるのかを定義づける制度ですので他の制度を構築する基礎となります。ここで定義した階層・職種、及び各階層、各職種の職務・職責に基づき評価制度を構築します。

  評価(考課)制度構築の視点
 
人事制度で定めた職務・職責に基づき、各階層、各職種の評価項目が定められているか
評価項目が、態度評価・能力評価・行動評価・成果評価とそれぞれの性質に合わせ区分されているか
評価ウエイトが各階層・各職種に適した形で設定されているか
成績評価について数値だけでなく、数値を構成した根拠や「狙って獲得したものかどうか」を反映できるようになっているか

社員のやる気を反映させる制度が導入されているか
評価期間が、適切に設定されているか(4半期・半年・通年等)
評価の納得性を高める評価手順となっているか
評価結果を社員にフィードバックし、今後の行動改善につなげる制度があるか
評価者について適正に評価できる範囲に絞られているか
重要ポイント…
評価制度は社員の企業に対する「貢献度」を適切に抽出できる制度と出来るかどうかが一番のポイントです。たとえば、給与と賞与では評価期間の違いにより、評価ウェイトを変更し半期評価と通期評価で、その判定を変えることも効果的です。また、業績重視の営業職であれば、四半期評価で成績評価のみを抽出し、通期評価で態度、能力、行動評価にウェイトおくなど、その階層・職種によってさまざまな設定を行う事により、より適切にその「貢献度」を抽出できます。評価結果と賃金制度は完全に連動させる必要がありますし、複数期間での評価結果を基に、昇進昇格判定を行う事により納得性が高まります。

  賃金制度(昇給・降給制度)構築の視点
 
年齢、勤続年数だけにとらわれず、職務、職責、貢献度に重点を置いた制度となっているか
階層・職種の違いを反映した制度となっているか
社員の勤務状態(働き方・労働時間のボリューム・リズム)を分析し、それに適合した制度となっているか
評価期間の違う評価結果に対し、それぞれに適した分配可能な制度となっているか
総人件費のコントロールが出来るようになっているか、人件費が過大にならないよう設定されているか
世間相場を基に、会社に一定程度貢献している社員については、安定した報酬を受け取ることがでいる制度となっているか

キャリアパスと連動した昇給基準線を作成し、想定人件費の予想が立てられるようになっているか
重要ポイント…
「企業を成長させる人事評価制度」とは、職務に対する貢献と連動した制度であると言いました。職務に対する貢献度の判定を行うのが評価制度であれば、その判定に即した賃金を支給できる賃金制度であることが最も重要です。過去は年齢、勤続年数、家族状況等属人的な部分で長期的な雇用を念頭に賃金を配分されていましたが、これからの時代は、企業競争力強化と有能な人材の獲得・確保の為、そのような制度では立ち行かないのが現状です。

  キャリアパス(昇格・降格制度)構築の視点
 
企業に貢献すれば、自分の将来を作り上げていけると思える制度となっているか
昇進昇格(降格)に関する明確な基準が定められているか
キャリアパス(昇進昇格・降格)基準の設定において、単に勤続年数や等級だけでなく、必要な能力、特性や評価結果を反映して判断する制度となっているか

職能等級があがれば、自動的に管理職となるような単一ラインではなく、社員の特性や思考によって「ゼネラリスト」か「スペシャリスト」かなど複数のラインを歩むことが出来る制度となっているか

管理職について、役位に就任すれば「上がり」という制度ではなく、在任中の貢献を求めていけるような制度となっているか

重要ポイント…
企業にとって「貢献」している有用な人材を重用し、確保することが出来る制度であるかどうかが一番のポイントです。基準を定める意味は、単に社員に将来像を描いてもらうだけでなく、様々な能力を持つ人材を的確なポジションで企業として活用すること、ポジション在任中の業務の精度を高めること、印象や上司受けが良いだけの人材に重要なポジションをになわせないことが目的です。評価制度、賃金制度と同様にキャリアパスも職務に対する貢献によって決定される制度であることが重要と考えます。


企業を成長させる人事評価制度構築の要
 
企業を成長させる人事評価制制度構築の要についてまとめます。

新人事評価制度導入時の注意点
  【経過措置期間を設けましょう】
   新人事評価制度が完成し導入する場合には、経過措置期間を設けることが肝要です。
  理由は2つあります。ひとつは、充分な検討を重ね構築した制度であっても、実際に稼働させる中で修正点が出てくるケースがある為です。もう一つは、こちらのほうが重要かもしれませんが、不利益変更との関係です。全体としては最適な制度であり、利益不利益のバランスが取れている場合でも、当然利益を受ける社員がいれば、不利益を受ける社員もいます。労働問題として提起してくるのは当然この不利益を被った社員です。
制度自体に合理性がり、社員誰もが自己の努力により利益を受けることが出来る可能性のある制度な限り、リスクは低いですが、社員に「次からこうなりますよ」という予測が出来るよう、経過措置期間を設ける事により、万が一争いとなっても、企業側が正当であることをより証明でき、企業主導で制度導入が可能となります。
 
 
就業規則は、主には衛生要因部分を支えるものであります。社員が働く上でのルールや基礎的な労働条件、採用・在職中・退職に関する事項について定め、企業内の労働環境を整備し、労働問題発生を未然防止し、また万が一発生した場合のリスクを低減することが主目的です。
人事評価制度は主には動機づけ部分を支えるものであります。社員がどのように企業に貢献することを求めているのか、また求めに応じた社員についてどのように処遇するのか、貢献する社員はどのような将来を描けるのかを定め、社員のモチベーションを高め、企業に貢献することが重要であるとの社内風土を醸成し、企業競争力を高めることが主目的です。
これら2つの制度は、部分的に内容や目的が重複する部分もありますが、それぞれの制度を適切に構築し、「人」に関わる重要な両輪の制度として活用することが「企業を成長させる」ための重要な要となります。

 
           
           
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